最近読んだ本について

先週市立図書館と大学の図書館で本をいくつか借りてきたので感想

『古事記・日本書紀のすべてがわかる本』
要点だけ書いてあって、全体をざっと知りたい時にすごく便利
両者の相違点や神話の舞台、図や表による解説とか結構充実してて、入門としてすごくいい本だと思う
児童書のところにあったけど、一冊持ってたら便利だとおもう

『特殊清掃』
特殊清掃の仕事についてる人のブログをまとめた本らしい
淡々とその人の仕事に対する姿勢、仕事の内容、そこから感じたもの、死生観が書いてある
読む前はもっと劇的な本かと思ったけど、すごく静かな気持ちで読めた
生きる苦しさ、死とは何かだけでなく、どう生きるか、何が幸せかを考えるとき、問題提起をしてくれる本だとおもう
好きな本だった

『食卓の日本史』
結構偏った見方だと感じた
数字を羅列してる感じが強い
確かに、今は飽食の時代で人間が食を娯楽として持て余してる感はあると思う
軽んじてる風なのは私も同意する
けど、栄養面で米を必要としなくなったのは悪いことだけではないと思う
米で生きていた時代には脚気みたいな病気もあったわけだし、バランスが取れる時代になったことは歓迎すべき
それを懐古的に昔は良かったって言うだけなら、間違ってる
まず問題視するなら、現代の食のメリットもしっかり述べるべき
昔と比べて悪いことばかりじゃないと思う
しっかり比較して欲しい
ただ、元々著者がキリンビールの研究員だったことから、お酒に関する記事は面白いと思えた

『家族という病』
久しぶりに酷い本にあたった
序文からイラッとさせる、ある意味見事な書きっぷり
家族が甘え、だからワタクシは個人主義でお高い生活してますの
ってことらしい
自分の妄想と固定観念、決めつけで生きていける優しい世界に住んでらっしゃる、選ばれた人の自慢と小言の垂れ流し
図書館で借りれる本は五冊までだけど、この本で一冊を消費したことが悔しい
この著者は陸軍将校?のお父様が敗戦によって理想の父親像を保てなくなったことを、乗り越えられてないんじゃないのかと感じた
自分の決めつけや憶測だけで苛立ったりしてたら、しんどいだろうなと思う
私みたいなバカが言えることじゃないですけどね

『シナン 上』
面白い
もともとトルコは大好き
シナンの建てたモスクは1つ見た気がする
リュシュテム・パシャ・モスクだったかな
でも、そのときはシナンのことを全く知らなかった
そのあと、トルコに興味を持ってテレビを見てたら、NHKの番組で二回シナンの特集をやってこの小説を知った
それから、ずーっと買う買わないを5年くらい迷って図書館で発見
やっと読めた
まずは上巻
夢枕獏は陰陽師シリーズを知ってるけど、SF系のイメージが強い
歴史小説はどうかなと思ったけど、面白かった
人物を書き込む感じはあんまりない
ただ、歴史的、社会的背景についてしっかり書いてあって、そこからその人物の思想、人物像を読み解く感じ
登場人物がとっても魅力的
というか、出てくる人すべてがすごい才能の持ち主ばかり
漫画とかにするとその人物の見た目、性格ばかりに目がいくけど、社会背景を文字で書き込むことでその時代の情勢を想像できて、そこで生きる人々をよりリアルに感じられる気がする
下巻が楽しみ

0コメント

  • 1000 / 1000